本格的な冬の到来を前に、屋外ミジンコが気になり始めました。
寒さに耐えられず、絶えてしまうのではないか?
春先にかけ、ミジンコ観察を続けてみた結果、想像とは違っていたので共有いたします。
冬場、屋外ミジンコは全滅のように言われるけど…
ミジンコは寒くなると、耐久卵を産んで死んでしまうのだとか。

となると、メダカの貴重な生き餌を、年中ストックするのは難しいよね…
しかしながら、水温が何℃まで下がると、ミジンコは死んでしまうのか、詳しい情報は見当たりません。
ちなみに、耐久卵(休眠卵)というのは、ミジンコの生き残り戦略のようです
温度が低く、餌となる植物プランクトンがとれない冬は、体外に産み出した乾燥にも耐えることができる休眠卵が湖沼の底に沈んだまま春を待つ。
引用:サイエンスポータル(国立研究開発法人科学技術振興機構)
上記から察するに、
- 餌があれば冬場も生存できる可能性あり
- 全滅した場合、底に卵が沈んでいる可能性あり
このような点も踏まえつつ、ミジンコ観察してみます。



冬場にわずかでもミジンコが生き残ってくれれば、春先から増やしていけるんだけど…
ちなみに、屋内メダカの水槽を利用したミジンコ繁殖は可能です
冬から春先にかけての屋外ミジンコ観察
PSBを与えつつ、ほぼ放置状態でミジンコが繁殖していた小さな容器。


エアレーションなど一切していません。
11月に入り、だんだん寒くなってきた時期。


ミジンコの状態を適宜アップしていきます。
11月6日
15時で、水温15.2℃。


ミジンコは、あまり動いていないものの、しっかりと生存しています。


別の容器に取り出してみると、ミジンコは元気でした。





このミジンコは「タマミジンコ」だよ!
11月28日


午前中は10℃を下回る状況。


14時20分ごろで水温9.7℃。


かなり寒くなってきたものの、ミジンコは生存しています。


底に沈んだアオミドロに、潜り込んでいるミジンコも見られます。


アオミドロがベッドになって、寒さを和らげているのでしょうか。
12月14日


8時30分ごろで水温6.5℃。


さすがにこの水温は厳しいだろうと思いましたが、何のその!
ほぼ動いていなかったのに、容器を揺らすとウジャウジャ泳ぎ始めます。


「寒さに耐えられず死んでしまう」のは、いったい何℃?
12月19日


8時で水温4.3℃。


この日、近隣各地で初雪を観測。


そんな冬まっさかりでも、ミジンコは生存中!


少しずつメダカに与えているため、数は減りましたが健在です。
ミジンコの餌として、クロレラを投入してみました。


すぐに傷んでしまう生クロレラよりもおすすめ
近寄ってくるミジンコもいます。


クロレラを与えた様子を動画でご覧ください



冬場はミジンコが全滅すると言われるけど、ここまで生存するとは驚きだね!
さらなる水温低下にともない、状況をリポートしていきます!
1月11日


気温3.1℃。


水温も2.8℃と、かなり下がってきました。




数は多くないですが、容器を揺らすとミジンコが動き始めます。





寒さが増して、とりわけミジンコが死んでいるようにも感じないんだよね…
2月4日


昨晩、少し雪が降ったようです。


でも、ミジンコは全滅していません。


ほとんど、エサもあげていないのに…。
2月6日


ついに水面が凍結。


水温1.6℃。


氷を除いてミジンコの様子を観察。


容器を揺らしてみると、これまで通りミジンコは泳ぎ始めます。



氷が張るような水温でも、ミジンコは死滅しないんだね!
2月8日


この日もやはり凍結。


氷が張った状態で、水温1.9℃。


厚さ1㎝以上の氷でした。


このときのミジンコの様子を動画でご覧ください



ミジンコは寒くなると「耐久卵を産んで死んでしまう」というのは何だったんだろう…
「タマミジンコ」だけが、特殊なのでしょうか。
3月19日


4月も近づいているのに、山間で雪が降るなど真冬のような冷え込みです。


朝日が差している状況で気温5.5℃。





少し前に「オオミジンコ」を手に入れたんで、10日ほど前からベランダに置くようにしたよ
その様子を動画でご覧ください



タマミジンコだけでなく、この寒さで、オオミジンコも大丈夫そうなんだよね…
4月2日


数日前に寒波が到来したものの、ようやく気温も安定してきました。


冬から春先にかけての屋外ミジンコ観察は、ここで終了。
タマミジンコを、小さな容器からNV BOX22に移し替えました。


移動後に、2回ほどクロレラを与えています。
屋外で越冬したミジンコを動画でご覧ください
4月30日


軽くエアレーションしながら、少しだけクロレラを与えています。


粉エサと併用しながら、メダカに与えられるくらいに増えてきました。


増殖したタマミジンコ・オオミジンコの様子を動画でご覧ください



これなら、年中ミジンコをストックできそうだね!
【考察】春先にかけミジンコ観察を続けてみて
ミジンコは寒くなると、「耐久卵を産んで死んでしまう」ものだと思っていました。
しかし、結果はご覧のとおり。
ミジンコ観察の状況説明として、
- もともとPSBでミジンコ培養していた容器
- その容器を冬の間ベランダに放置した
- 底にアオミドロが堆積した状態
- 月に1~2回だけ粉クロレラの溶液を与えた
- ただし、与えた頻度は適当
- エアレーションは一切なし
温度が低く、餌となる植物プランクトンがとれない冬は、体外に産み出した乾燥にも耐えることができる休眠卵が湖沼の底に沈んだまま春を待つ。
引用:サイエンスポータル(国立研究開発法人科学技術振興機構)
底にアオミドロが堆積した状態でのスタートでしたが、これが直接的にミジンコのエサになるとは考えにくいです。



アオミドロがミジンコのエサになるなら、自然界のミジンコだって、冬にエサがあることになるもんね…
底に休眠卵があるかどうかは、ミジンコは全滅しなかったので確認していません。



ということで、ミジンコは凍結するような冬の屋外でも、「全滅しない!」という結果でした
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【最後に】冬場にミジンコは水温何度まで耐えられる?
ミジンコが屋外越冬できるなら、メダカの生き餌を冬場も欠かさずにすみそうです。



屋内での繁殖だと、スペースや費用のことが気になるもんね…
春先からがんがん増やして、大量のミジンコをストックしていこうと思います。
一度ミジンコを取得すれば、あとは屋外で増やせばOKです!
メダカ水槽を利用したミジンコ繁殖も可能です