メダカの孵化(卵がかえること)について調べると、
- 日照時間は13~14時間
- 水温は25℃前後
- 必要な積算温度は250℃
といった情報は簡単に手に入ります。
しかし、知りたかったのは、水温が極端に下がったり、日光が当たらなかったりした場合、「メダカの卵は大丈夫か?」といった点。
冬場に卵を販売して、遠くへ発送するような場合、十分に想定されるシチュエーションです。
ちょっと実験してみたので、共有させていただきます。
水を8℃に冷やす冷蔵庫での実験
実験の場として用いたのが冷蔵庫。
まずは冷蔵庫が水を何℃まで冷やすのか、小さなタッパーに入れたメチレン水で確認。
3時間ほどして計測すると、水温8℃でした。
この冷蔵庫を用いて
- 2日にわたり水温8℃の状況
- 2日にわたり日光が当たらない状況
をつくり出し、メダカの卵が大丈夫かどうか確かめる実験です。
メダカの卵を2日間にわたり水温8℃・日光なしの状況に置いてみた
実験に用いるのは、産卵から3日以上経ち無精卵でないことが確認できた卵のみ。
つまり、この時点では卵がちゃんと生きてるということ!
実験開始
この卵をタッパーに入れて、2日間にわたり冷蔵庫で保管しました。
冷蔵庫に入れる前のメチレン水の温度は23℃、10月22日の15時54分に実験開始。
冷蔵庫に入れると、水温23℃から8℃に冷やされるから、15℃の温度差が一気に生じることになるね
実験開始から2日後
実験開始からまる2日経った10月24日の16時00分、冷蔵庫からタッパーを取り出し水温を計測。
水温計は9℃を表示していますが、冷蔵庫から取り出した直後は8℃でした。
メダカの卵が2日にわたり、水温8℃・日光が当たらない状況下にあったわけだね
この卵を製氷皿に移し替えて、ちゃんと孵化するかどうか確かめてみます。
製氷皿を置くのは、窓際に設置した水槽のライトの上。
部屋が北向きなので、日当たりは良くないものの、大きな窓ガラスで日中はかなり明るめ。
つまり、日光が当たる環境ということ!
ガラス越しに日光を浴びつつ、ライトの発熱により水温30℃の環境です。
ただし、ライトを消灯する21時30分以降は、23~25℃に低下します。
ライトを点灯するのが7時30分だから、1日のうち約14時間は水温30℃ということになるね!
実験開始から5日後(冷蔵庫での保管から3日後)
実験に用いた卵は産卵から3日以上経ったものなので、この時点で産卵から8日以上になります。
まだ孵化は見られません。
2日間にわたり冷蔵庫で水温8℃を過ごしたぶん、通常よりも発育が遅いように感じるよ
実験開始から9日後(冷蔵庫での保管から7日後)
なんと2匹の針子が製氷皿で元気に泳いでいます。
実験開始から9日後の孵化でした。
産卵からだと、孵化までに要した日数は12日になるね
その翌日には、さらに4匹が孵化。
合計6匹の針子が所狭しと泳ぎ回っています。
実験結果による考察
今回の実験でわかった事実は以下のとおり。
メダカの卵は、
- 急激な水温変化(水温低下)に耐性がある
- 一時的に低水温があったとしても耐えられる
- 2日間にわたり水温8℃が続いても問題なし
- 2日間にわたり日光に当たらなくても問題なし
【最後に】メダカの卵は「急激な水温低下」「日光なし」に耐えられるか?
メダカの卵は思った以上にタフでした。
ただし、水温が8℃未満の場合や、逆に高水温での耐性は未知数です。
さらなる実験で確かめてみようと思います。
その結果は、当記事にて追記させていただきますので!
断熱シートで包むといった防寒対策は必要だろうけど、冬場の発送も何とかなりそうだね!
一連の流れを動画でもご視聴いただけます